家族で猫を飼っていると、特定の人にだけ甘えたり、ある人には懐いていなかったりと、猫に好かれている人とそうでない人で区別されていることはありませんか?
飼い主
猫は人間の好き・嫌いをどう決めているの?
まずは、そもそも猫にとって飼い主はどのような存在なのか確かめてみましょう!
猫と飼い主は「同等な関係」
飼い主とペットの関係。
基本的には、主従関係になるのが一般的ですが「猫の場合は違うのでは?」と感じている飼い主さんは多いはず。
たとえば、ワンちゃんの場合は、群れで生活する動物なので、飼い主さんのことを「リーダー」だと認識しています。
一方、猫の場合は単独行動をする動物なので、飼い主さんと暮らしていても「主従関係」という考えがありません。
つまり、猫と飼い主の関係は「リーダー」という存在ではなく、あくまで「自分と同等」。
猫にとって飼い主は、
- 同じ縄張りを共有する動物
- 自分を取り巻く環境の一部
くらいにしか思っていないのかも…。
イギリスの動物学者「ジョン・ブラッドショー博士」によると、猫は飼い主のことを
- 体の大きな猫
- 敵意のない猫
と、思っているのではないかとのこと。
しかし、最近の研究では、猫と飼い主の関係性に大きな変化があることが証明されています。
人間が猫と共存するようになった長い歴史の中で、猫も人間に合わせるように徐々に社会性を身につけているのではないかと考えられています。
猫にとって飼い主は「都合のいい存在?」
猫がペットになった背景を見ると、ほかの動物とは少し異なる点があります。
たとえば、豚や馬は野生の動物を捕まえて、家畜として飼い慣らしたのに対し、猫は自ら人間に近づいてきたそう。
人間の近くで暮らすことで、農作物を狙うネズミなどの獲物を捕まえることができたからです。
つまり、猫にとって人間は古くから都合のいい存在…。
現代においても、
- ごはんのときだけ甘えてくる
- 寒いときだけ布団の中に入ってくる
など、都合よく役割を求めてくるのも、なんとなく頷ける気がしますね(笑)
猫は男性よりも女性の方が好き!
猫が人間の好き・嫌いを決める大きなポイントは「安心感」にあるようです。
猫は基本的に、男性よりも女性の方が好きと言われています。
たとえば、猫が男性よりも女性を好む理由のひとつに「声の高さ」が挙げられます。
これは、自然界においても、体の大きい動物は声が低く、小さいものは声が高いから。
猫は潜在的にそれを知っているので「声の高い人は体も小さくて安全!」だと思っているのでしょう。
人間の体の大きさは、平均的に女性の方が小さいので、猫にとって「安心感」があるのかもしれませんね!
声が高くても子供は苦手…
声が高く、体が小さくても、猫は子供が苦手。
予測不能な動きをしたり、急に大きな声で叫んだりする子供は猫にとっては少し怖い存在なのです。
育った環境によっては「男性」の方が好き
このように、猫は穏やかで安心感がある人を好む傾向にあります。
理屈では、声の低さや体の大きさなどから、女性の方が好まれやすいですが、育った環境によっては女性よりも男性を好む場合もあるようです。
たとえば、子猫の頃に一緒に過ごした飼い主さんが男性で、その人に安心感を抱いていれば、男性を好みやすいんだとか。
飼い主
我が家の猫も、子猫の頃に私の弟に拾われたことがきっかけで、女性よりも男性の方に懐きやすいかも!
弟のことは1年ぶりに会っても、ちゃんと覚えてるにゃ!
猫に嫌われる「NG行動」
猫に嫌われないために、以下のような行動は避けましょう。
猫の目をじっと見つめる
猫は、親しみのない相手と目線を合わせるのが苦手な動物。
野生動物の多くは、目が合うことを「敵意」があることを示す行為と認識しているからです。
反対に猫と親しい間柄で、飼い主のことをじっと見つめながら目を細めてくるときは、飼い主に「好き」という気持ちを伝えたい行為なんだとか。
香水をつける
嗅覚が優れている猫にとって、香水などの強いニオイは苦手です。
とくに、レモンなどの柑橘系のニオイを嫌がります。
飼い主
どうして柑橘系の香りが苦手なの?
ひげちゃん
「酸っぱいニオイ=腐ったもの=有毒」
と判断しているからにゃ!
しつこくする
猫がゆっくりくつろいでいるところや、寝ているところをしつこくしたり構ったりするのはNG。
スキンシップをとるときは、猫の方から飼い主さんにアクションしてきたときがおすすめ!
また、猫は長時間触られるのも苦手です。
猫によって触られるのを許容できる時間はさまざま。
手を噛んだり、その場から離れたり、猫が嫌がるような仕草を見せたら、触るのをやめましょう。
大きな声を出す
猫は声が大きい人も苦手です。
人間のくしゃみや咳を嫌がる猫も多いはず。
大きな音を嫌うのには、単純に驚くからというだけでなく、「大きな音が鳴った後の飼い主さんの様子がいつもと違うことに不安を抱くから」という理由もあるようです。
猫嫌いな人ほど猫に好かれやすい
猫が大好きなのに、猫に嫌われてしまうのは、ついつい構いすぎてしまうから。
一方で、猫に慣れていない人は自然と猫との距離を一定に保ちます。
その距離感が、相手に干渉しない猫にとっては心地よく、ちょうどいいと感じるようです。
猫が苦手な人ほど「この人は安心だ!」と認識されているのかもしれませんね!
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– キャトヘルスアドバイザー
– 猫の健康管理インストラクター
– 保護猫歴10年
– 2匹の保護猫と暮らす
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