爪研ぎはちゃんと用意しているのに、なぜか壁で爪研ぎしてしまう…。
爪研ぎは猫の本能で、マーキングや古い爪を剥がすなどさまざまな意味があります。
飼い主
爪研ぎをするのはいいけど、壁や家具でやるのは勘弁してほしい!
壁で爪研ぎをされてしまうと、見栄えが悪くなるだけでなく、賃貸の場合は修繕費を払わなくてはいけなくなることも。
そこで今回は、猫が壁で爪研ぎをしたときの対策方法や、爪研ぎをする理由について詳しく解説します。
おすすめの対策グッズもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
猫が爪研ぎする理由
そもそも、猫はなぜ爪研ぎをするのでしょうか。
まずは、猫が爪研ぎをする理由について見ていきましょう。
マーキング
猫のマーキングといえば「スプレー行動」をイメージする方も多いでしょう。
実は、爪研ぎもマーキングのひとつ。
猫の肉球には強力なニオイを放つ臭腺があり、ニオイをつけることで自分の縄張りを主張しているのです。
また、爪痕を残すことにも意味があります。
猫が壁や柱の高い場所に背伸びして爪研ぎするときは、「自分はこんなに大きいんだぞ!強いんだぞ!」とアピールするためです。
爪を鋭くするため
猫の鋭い爪は、狩りや外敵から身を守るために大切な道具です。
猫の爪は何層も重なっており、外側の古い層が剥がれ落ちることによって新しい層の爪が現れる仕組みになっています。
爪研ぎで古い爪を剥がすことによって、鋭い爪をキープできるのです。
また、伸びすぎた爪がカーペットなどに引っかからないようにケアする役割もあります。
気持ちを落ち着かせる・気分転換
来客が来たり、飼い主さんに怒られたりしたとき、気分を落ち着かせるために爪研ぎをすることも。
遊んでいて何かに失敗したときも、爪研ぎで気分転換することがあります。
かまってほしい
飼い主さんに遊んでもらいたいときや甘えたいときなどに、関心を引くために爪研ぎをする場合もあります。
わざと飼い主さんの方を見ながら爪研ぎしているようであれば、飼い主さんに構ってほしいサインかもしれません。
そんなときは、撫でたり、おもちゃで遊んだりしてあげると喜んでくれるはずですよ。
猫に壁で爪研ぎさせない対策4選
猫の爪研ぎは、本能でありやめさせることはできません。
しかし、飼い主さんがしっかり対策しておくことで、事前に対策することは可能です。
ここでは、猫に壁で爪研ぎさせない方法を4つご紹介します。
定期的に爪を切る
先述の通り、猫は伸びすぎた爪をケアするために爪研ぎをすることもあります。
爪が伸び切る前に、飼い主さんが切ってあげることで、爪研ぎの回数を減らすことができますよ。
飼い主
実際に、我が家のニャンズは爪が伸びると壁で研ぐ癖があるよ😅
猫の爪を切る場合は、猫専用の爪切りを使用しましょう。
爪切りがどうしても苦手な猫の場合は、ペットサロンや動物病院にお願いするのがおすすめです。
みけぽん
人間用の爪切りでも代用できるけど、爪が割れる原因になるからあまりおすすめしないよ!
お気に入りの爪研ぎを用意する
爪研ぎにはさまざまな種類があり、好みは猫によって異なります。
代表的な爪研ぎの種類
- ダンボール製
- 麻製
- 木製
「せっかく爪研ぎを買ったのになかなかしてくれない」という場合は、爪研ぎが猫の好みに合っていないかもしれません。
また、素材だけでなく、壁に沿って置くタイプや横置きタイプなど、形状もさまざま。
いくつか試してみて、猫が気に入る素材や形状のものを選んであげましょう。
壁保護シートをつける
どうしても壁で爪研ぎおしてしまう場合は、壁紙に壁保護シートを貼るのがおすすめ。
賃貸の場合、壁に爪研ぎをされてしまうと、爪研ぎされた範囲によっては数十万円の修繕費がかかっていまうことも…。
実際に、筆者は以前住んでいた物件で、広範囲の壁の損傷とドアフィルムを剥がされてしまったことによって、退去費用が25万円という結果に…。
現在は引っ越し前に家全体の壁を保護シートでカバーし、壁で爪研ぎをされないように対策しています。
イタズラ防止スプレーを使う
猫が嫌がるニオイを付けて、爪研ぎを防止するスプレーも有効です。
ただし、室内にニオイが残り、猫のストレスになる可能性もあるので、スプレーはどうしても爪研ぎして欲しくない場所にピンポイントでつけるようにしましょう。
おすすめの爪研ぎ対策グッズ3選
次に、おすすめの爪研ぎ対策グッズを3つご紹介します。
【賃貸住宅におすすめ!】壁保護シート
「猫が壁に爪研ぎするのを徹底的に対策したい!」という方におすすめなのが、こちらの「壁保護シート」です。
貼って剥がせる中粘着タイプなので、賃貸住宅でも安心して使えます。
艶消し加工が施されたマット加工で光の反射を抑え、半透明なのでお部屋のイメージを損なわないのもうれしいポイントですね。
飼い主
我が家はずっとこれを使用しているよ!
【コーナーの爪研ぎ対策におすすめ!】壁まもる君
お外での生活が長かった猫の場合、お外時代の名残から柱や壁のコーナを好んで爪研ぎしてしまうことも。
こちらの爪研ぎなら、猫が爪研ぎするコーナー部分の上に直接設置できるので、猫ちゃんはお気に入りの場所で継続して爪研ぎできます。
素材は、木製や麻、壁紙、帆布などから選ぶことができ、猫の好みに合ったものを選びやすいです。
画鋲で簡単に固定でき、設置跡が目立ちにくいので賃貸住宅にお住まいの方にもおすすめですよ!
【L字タイプ】猫壱 バリバリボード
立って爪研ぎするのが好きな猫におすすめなのが、猫壱の「バリバリボード」です。
L字型なので、壁に沿って設置でき、シリコンの滑り止めが4箇所についているのでズレにくく、安定感があります。
高さは約70cmと大きめなので、猫が背伸びしても快適に爪研ぎできますよ。
【NG!】爪研ぎの間違ったしつけ・対処法
間違った方法でしつけ・対策していると返って逆効果になったり、猫のストレスの原因になることも。
猫が爪研ぎをしたときにやってはいけない3つのNG行動を見ていきましょう。
話しかけたり、おもちゃで誤魔化す
猫が爪研ぎをしたときに、注意を逸らすために話しかけたりおもちゃで誤魔化したり…。
爪研ぎをやめさせるために飼い主さんがやりがちな行動ですが、返って逆効果になることも。
飼い主としては注意しているつもりでも、猫は「これをやると飼い主さんに構ってもらえる!」と勘違いして、同じ場所で爪研ぎを繰り返すようになってしまうためNGです。
叱る・体罰を与える
猫に限らず、体罰は虐待行為になるため絶対にやってはいけません。
また、猫は叱っても意味を理解できないので、しつこく叱ったり、大声で怒鳴ったりするのはほとんど意味のない行為です。
怒られても「攻撃されている!」と思うだけで、飼い主さんと猫の関係性に溝ができてしまう可能性もあるため注意しましょう。
飼い主
猫にのしつけには「天罰」が効果的。
して欲しくないことをしたときに、大きな音を立ててその行動を「中断させる」ことが大切!
ケージに閉じ込める
爪研ぎをするからといって長時間ケージに閉じ込めるのもNG。
ストレスが原因で、トイレ以外での粗相や突然鳴き出すなどの問題行動につながることもあり逆効果です。
猫の爪研ぎに関するQ&A
最後に、猫の爪研ぎに関する質問をQ&A方式でご紹介します。
猫の爪を切る頻度は?
爪切りの頻度は、前足は2週間に1回、後ろ脚は月に1回のペースが理想です。
爪が伸びすぎると、爪が根本から剥がれて出血したり、カーペットなどに引っかかって怪我につながる可能性があるので注意しましょう。
猫が好みやすい爪研ぎの設置場所は?
猫が好む爪研ぎの場所は、それぞれ異なります。
基本的には、猫が普段行っている場所に爪研ぎを設置しましょう。
猫が喜びやすい爪研ぎの場所
- 玄関
- 窓
- 部屋の出入り口
玄関や窓からは、外からのいろいろな空気が入ってくるため、マーキングとして爪研ぎをする猫もいます。
また、部屋の出入り口は猫の気分も切り替わるので、気持ちを落ち着かせすために人気の爪研ぎスポットです。
過剰に爪研ぎするのはなぜ?
猫が必要以上に爪研ぎをする場合、不安やストレスなどの可能性があるため要注意。
猫の行動をよく観察し、不安やストレスとなる要素を取り除いてあげましょう。
まとめ
今回は、猫が壁で爪研ぎをしてしまうときの対処法について解説しました。
猫の爪研ぎは本能であり、爪研ぎそのものをやめさせることはできません。
好みの爪研ぎの素材や形状を見つけ、愛猫が好きな場所を見つけてあげることで、壁や家具などに爪研ぎしてしまうのを防止できるでしょう。
本記事を参考に、正しい方法で爪研ぎ対策を行ってみてくださいね!
– キャトヘルスアドバイザー
– 猫の健康管理インストラクター
– 保護猫歴10年
– 2匹の保護猫と暮らす
猫と飼い主さんにとって快適な暮らし、愛猫といつまでも楽しく暮らすための知識を得るサポートをします。