猫砂は、粒の大きさや素材など、種類が豊富で何を使ったらいいのか迷いますよね…。
飼い主さんにとってはなるべくお手入れしやすいもの、愛猫にとっては快適に使えるものを選びたいものです。
そこで今回は、猫砂の種類とその特徴、選び方などについて詳しく解説します。
猫が選ぶ人気の猫砂や、愛猫家が選ぶ猫砂の種類についてもご紹介するので、ぜひご覧くださいね!
猫砂の種類は大きく分けて5種類
猫砂の種類は大きく分けて「鉱物系」「紙系」「木系」「おから」「シリカゲル」の5種類に分けられます。
猫砂の種類によって、固まりやすさや消臭力、処理のしやすさなど特徴はさまざま。
飼い主
猫砂の種類はたくさんあってどれを選んでいいかわからない…
みけぽん
猫砂の特徴を理解すると、選びやすくなるにゃ!
まずは、猫砂の種類とそれぞれの特徴、メリット・デメリットについてみていきましょう!
鉱物系:固まりやすい
鉱物系の砂は、「ゼオライト」や「ベントナイト」を使用しているため、尿が固まりやすく、崩れにくいのでお掃除しやすい商品が多いのが特徴です。
さらに、鉱物にある細かい穴がニオイを吸収するため、消臭効果にも優れています。
ほかの種類の猫砂に比べて粒が細かく、自然の砂に近いので猫にも人気が高い猫砂です。
メリット
- 比較的リーズナブルな商品が多い
- 固まりやすく崩れにくいので掃除しやすい
- 消臭・抗菌に優れている
デメリット
- 重さがあるので持ち運びしにくい
- 粒子が細かく飛び散りやすい
- ホコリが舞いやすい
- 自治体によっては燃えるゴミで処分できない
紙系:トイレに流せる
紙系の猫砂は、パルプを原料にした固まるタイプの猫砂です。
紙でできているので使用後はトイレに流すことができ、処理の手間がかかりにくいことから、多くの飼い主さんから人気があります。
また、軽量なので持ち運びしやすく、ストックしやすいのも魅力のひとつです。
みけぽん
おしっこの色がわかる商品もあるにゃ!
飼い主
おしっこの色がわかるから、日常的に健管理できるね!
メリット
- トイレに流せる
- 軽量なので持ち運びしやすく、ストックしやすい
- おしっこの色がわかるので猫の健康管理に最適!
デメリット
- ホコリが舞いやすい製品がある
- 漂白や脱臭を目的に化学薬品が使われている製品がある
木系:消臭・抗菌効果
木系の猫砂は、ヒノキやおがくずを原料にした天然素材の猫砂です。
自然な香りに加えて、植物由来の消臭・抗菌効果が実感できるのが特徴。
一般的なトイレ用の固まるタイプやシステムトイレ用の尿で固まらないタイプ、などバリエーションも豊富です。
飼い主
とくに、ヒノキを原料にした猫砂は消臭効果が高いよ!
メリット
- 軽量で持ち運びやすい
- 消臭・抗菌効果がある
- 天然素材で猫に安心
- 燃えるゴミで処分できる
デメリット
- 商品によっては固まりがゆるく、崩れやすい
- 軽量なので飛び散りやすい
- 消臭剤や凝固剤などの化学薬品が使われている商品がある
おから:安全性が高い
おからの猫砂は、大豆の搾りかすが原料で猫砂を食べてしまう猫ちゃんにおすすめです。
食べ物が主成分なので、安全性が高くトイレに流せるので掃除も楽ちん!
ただし、大豆が原料であるために湿気を吸いやすく、栄養が豊富なのでカビが生えやすいといったデメリットも。
おからの猫砂を使用する際は、できるだけ風通しの良い場所に設置し、こまめな掃除が必要です。
メリット
- 大豆が原料なので、猫が万が一食べても安心
- トイレに流せる
- 粒が大きく飛び散りにくい
デメリット
- 消臭剤や凝固剤などの化学薬品が使われている商品がある
- カビが生えやすい
- 大豆アレルギーの猫には推奨しない
猫の中には、自ら進んで食べてしまう子もいるため、その場合はほかのタイプに切り替えましょう。
また、食べ物が主成分なので防カビ剤や防腐剤などの化学薬品が使われていることも。
あらかじめ原料を確認し、できれば化学薬品を使っていないオーガニックの商品がおすすめです。
シリカゲル:ほとんどがシステムトイレ用
シリカゲルの猫砂のほとんどはシステム用として販売されています。
お煎餅や海苔などの食品に入っている乾燥剤に使われる「シリカゲル」が原料の猫砂です。
ベントナイトやゼオライトの猫砂と同じ鉱物系に分類され、ほかの種類の猫砂に比べて、抗菌・消臭に優れているのが特徴。
リビングなどの生活空間に猫砂を置くご家庭や、ニオイが気になる飼い主さんにおすすめです。
メリット
- 抗菌・消臭力が高い
- 長持ちしやすい
- 粒子が大きいので飛び散りにくい
デメリット
- 自治体によっては燃えるゴミで処分できない
- 比較的高価
- 食べてしまうと喉や食道にくっつく可能性がある
猫砂を選ぶときのポイントは?
猫砂を選ぶときはどのようなポイントに着目して選んだらよいのでしょうか。
次に、猫砂を選ぶときのポイントを4つご紹介します。
安全性
猫の安全性を重視するなら、化学薬品が使われていない「木系」や「おから」の猫砂がおすすめです。
ただし、製品によってはオシッコと混ざることで独特のニオイがしたり、固まりがゆるくお手入れしずらかったりすることも。
猫はきれい好きな動物なので、排泄物やニオイが残っているとトイレを我慢してしまうことがあります。
猫砂に使われている原料の安全性を重視することも大切ですが、猫にとって快適に使えるかどうかも重要なポイントです。
消臭力
トイレは家の中に置くものなので、消臭力の高さも大切なポイントです。
「ニオイ対策をしっかりしているのに、どうしても気になる…」という場合は、猫砂が原因かもしれません。
これは、猫砂の種類によって消臭力が異なるからです。
消臭力 | |
鉱物系 | ◯ 高い |
紙系 | △ やや低い |
木系 | ◯ 高い |
おから | △ やや低い |
シリカゲル | ◎ かなり高い |
「とにかく消臭力を重視したい!」という場合は、鉱物系やシリカゲル。
「消臭力と安全性どちらも考慮したい」という方は、天然成分100%の木系の猫砂がおすすめです。
飼い主
リビングなどの生活環境に猫トイレを置く場合は、システムトイレとシリカゲルの組み合わせが最強かも!
猫トイレの掃除方法やニオイ対策については、下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
処理やお手入れのしやすさ
猫砂を選ぶときは、処理やお手入れのしやすさで選ぶことも大切です。
種類別の猫砂の捨て方は以下の通りです。
捨て方 | |
鉱物系 | 燃えないごみ(自治体によって異なる) |
紙系 | 燃えるゴミ・トイレに流せる |
木系 | 燃えるゴミ・トイレに流せる(商品によって異なる) |
おから | 燃えるゴミ・トイレに流せる |
シリカゲル | 燃えないゴミ(自治体によって異なる) |
また、猫はきれい好きな動物なのでトイレ環境は常に清潔に保つ必要があります。
お留守番が多いご家庭や家事や育児で忙しい方は、できるだけお手入れしやすいものを選ぶようにしましょう。
例えば、
鉱物系猫砂
・・・固まりやすく汚れた部分だけを取り除ける
紙系やおから
・・・トイレに流せるので排泄物を溜め込まなくていい
天然成分100%の木系の猫砂なら、使用後は土に埋めて堆肥(たいひ)として活用することもできますよ。
粉塵が少ない猫砂を選ぶ
鉱物系の猫砂は、しっかり固まり自然に近いので飼い主や猫に人気が高い種類ではありますが、粉塵が舞いやすいというデメリットがあります。
粉塵とは、空気中に浮遊するホコリのような細かい粒子で、器官が弱い猫ちゃんは注意が必要です。
少量であれば、それほど問題があるわけではありませんが、猫は排泄後に砂を掻くのでその度に粉塵を吸い込んでしまいます。
粉塵は少量でも吸い込んでほしくない成分ですので、鉱物系猫砂を使用する際は、粉塵が舞いにくい高品質な鉱物系猫砂を選びましょう。
鉱物系猫砂の安全性については、論文なども交えて以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
猫の性格別に選ぶ猫砂の種類
猫の性格のタイプによって、猫砂を選ぶこともできるようです。
ここでは、猫の性格に応じた猫砂の選び方についてみていきましょう!
野生に近い猫は「鉱物系」
自然の砂に近い感触が特徴の鉱物系猫砂は、ベンガルなどの野生の名残がある猫や、外で暮らした経験がある保護猫などに好まれやすい傾向にあります。
飼い主
我が家の猫も保護猫だけど、細かい猫砂が好きだよ!
きれい好きな猫は「紙系」
紙系の猫砂は、吸収力が高く手足につきにくいので、きれい好きな猫ちゃんに好まれる傾向にあります。
こまめに毛づくろいしている猫や、排泄したあとに飼い主さんに「片付けて!」と報告する猫は紙系の猫砂がおすすめです。
真面目で大人しい性格の猫は「木系」
真面目で大人しい性格の猫は、強いニオイがするもの嫌がる傾向にあるため、自然な香りの木系が好きな傾向にあります。
具体的には、多頭飼いでも活発な性格な猫が苦手で単独行動を好む猫や、留守番が得意で淡々としている猫におすすめです。
猫が選ぶ人気の猫砂は?
飼い主さんの掃除のしやすさ、扱いやすさなども大切ですが、猫砂を選ぶときに最も重視すべきなのが「猫の好みにあっているかどうか」です。
ライオン商事が実施した、保護猫カフェでどの猫砂が猫に人気があるのか調べたデータを見てみましょう!
この検証で用意した猫砂は
- 鉱物系
- 木系
- 紙系
- おから系
- ウッドチップ系(システムトイレ用)
上記の5種類。
鉱物系の猫砂が圧倒的に猫ちゃんに人気があることがわかりますね!
人気の理由その①:自然の砂に近い感触
鉱物系が猫に人気の理由は、「自然の砂に近いから」です。
とくに、外での生活が長かった猫やベンガルなどの野生の名残が強い猫種は鉱物系の猫砂がおすすめ。
はじめて猫を飼う方や、愛猫の猫砂の好みがイマイチわからない方は、鉱物系の猫砂を試してみてはいかがでしょうか。
人気の理由その②:消臭効果がある
猫はきれい好きな動物なので、清潔なトイレを好みます。
鉱物系の猫砂は、固まりやすく崩れにくいため、排泄物の取り残しが少なく衛生的に保ちやすいです。
忙しくてこまめに掃除するのが難しい飼い主さんでも、お手入れしやすく愛猫が安心して使用できます。
【フォロワーさんに聞いた!】みんなが使っている猫砂ランキング
ここまでは、猫砂の選び方や猫に人気の猫砂について解説してきましたが、愛猫家のみなさんはどの種類の猫砂を使っているのでしょうか?
そこで今回は、フォロワーさん(Instagram)が実際に使っている猫砂をアンケート調査してみました!
1位:鉱物系【47%】
フォロワーさんが使用している猫砂で最も多かったのが「鉱物系」。
その中でも、ライオンとユニ・チャームの猫砂を使っている飼い主さんが多く「砂埃が少ない」「掃除が楽」「ニオイを抑えてくれる」と言った声が多数寄せられていました。
一方、固まり具合や使用感はいいけど「冬は静電気で砂が散らかりやすい…」といった意見も。
猫の肉球の間や体にくっついて、部屋のあちこちに猫砂が落ちていることに悩む飼い主さんも多いようです。
最近では、猫砂の飛び散りを防ぐトイレマットも販売されていますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
鉱物系を使っている人の口コミ
デオトイレ(鉱物タイプ)を使用しています!
一度も失敗なしで本当に無臭!
我が家は色々試したけど、なんやかんやと鉱物系です。
粒の大きさとか固まり具合がよくて!
ライオンの鉱物系1択です!
砂ぼこりも少なく、ニオイも抑えてくれますよ!
2位:紙系【25%】
次に人気だったのが「紙系」の猫砂。
「トイレにそのまま流せること」や「使用後の処理が簡単」といった意見が多くみられました。
一方で、「固まり具合がイマイチ」「紙くずでアレルギーになり、使用を辞めた」という声もちらほら…。
また、商品によっては粒が軽量なので「猫が砂を掻くたびにトイレ周辺に砂が飛び散ってしまう」というデメリットもあるようです。
紙タイプを使っています!
鉱物系は処理がめんどくさいので諦め、おからは猫おが食べてしまうのでNG。
紙の青くなるものをを使用しています!
人間は使いにくいですが、猫様は変えると粗相しちゃいます…
トイレに流せる紙系。
固まるから処理が楽チン!
3位:木系【9%】
第3位は「木系」の猫砂。
その中でも、ヒノキタイプのものを使っている飼い主さんが多い印象でした。
木系を愛用する飼い主さんからは「消臭力の強さ」や「トイレに流せる」と言った意見があり、粒が大きく飛び散りにくいのも使いやすいポイント。
また「粉塵が少ないのでホコリになりにくいのがいい!」といった意見もありました。
一方で、「固まりがイマイチ…」といった飼い主さんも。
商品によっては、固まりにくく崩れやすいものもあるようです。
木系!
猫が粒が大きいのを嫌わなければ、軽くて扱いやすくて最高!
ヒノキの粒が大きいタイプ。
しっかり固まってトイレに流せて重宝していますす。
木ペレットを使用しています!
ヒノキのニオイで消臭抜群です!
4位:おから【11%】
おからの猫砂を使っている飼い主さんは、全体の11%という結果に。
「固まりやすくよくニオイも気にならない」「砂の粒が大きいので掃除が楽!」といった意見が多い印象でした。
しかし、「おからは猫が食べてしまうのでNG」「おからのトイレは使ってくれなかった」などの意見もあり、猫によっては向いていない場合もあるようです。
おからと似た食物系の猫砂で、えんどう豆の猫砂を使っている飼い主さんもいましたよ!
おからを使用!
尿はしっかり固まるしウンチは砂がかかっていれば臭わない!
砂の粒が大きいので掃除も楽!
トフカスサンドのおから系です!
消臭力抜群で鉱物ほどガチガチに固まらないけどいい感じです。
おからの猫砂グリーンを使用しています。
多頭飼いですが、固まり具合も最後までよくニオイもそこまで気になりません。
猫砂は猫の好みに合わせて選ぶことが大切!
猫砂を選ぶときは、猫の好みに合ったものを選ぶことが大切です。
猫砂は、猫の肉球に直接触れるものであり、感触によっては猫の好みに合わないこともあります。
実際、今回アンケートを取ったフォロワーさんの猫ちゃんの中には
- 鉱物系からおからに変えたら粗相が増えた
- 紙系は飼い主にとっては使いにくいけど、変えると粗相してしまう
- 木系は粒が大きいので嫌がる
というように、好みがはっきりしている子も多いです。
飼い主さんがいいと思うものと、猫にとって快適な猫砂は異なることもあるため、まずは猫ちゃんの好みを優先して選びましょう。
粗相にお悩みなら「トイレビュッフェ」がおすすめ!
猫の粗相の多くは、トイレ環境に不満がある可能性が高いです。
「常にきれいにしているのに粗相が治らない」という場合は、トイレ環境が猫に合っていないのかもしれません。
- トイレの大きさ
- 砂の種類
- 場所
など、トイレ環境の好みは猫によってさまざま。
そこでおすすめなのが、猫砂やトイレを猫に選んでもらう「トイレビュッフェ」です。
複数のトイレと猫砂を並べて猫の好みを探ります。
手間とお金はかかってしまいますが、猫に直接選んでもらうことで、長く愛用できる猫砂やトイレに出会えるかもしれません。
まとめ
今回は、猫砂の種類とその特徴、選び方などについて詳しく解説しました。
猫は、トイレ環境に不満があるとトイレを我慢して膀胱炎になってしまったり、粗相の原因になったりと、猫の健康に大きな影響を与えます。
猫砂を選ぶときは、猫の好みを尊重したうえで、飼い主さんの掃除のしやすさや扱いやすさで選ぶことが大切です。
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