テレビやYouTubeなどを見ていると、猫と犬が仲睦まじく一緒に過ごしている動画を見かけることがありますよね。

みけぽん

猫と犬の同居に強い憧れを抱いている方は多いのではないでしょうか。

そこで、今回はそもそも猫と犬の同居は可能なのか、成功しやすいケースと失敗しやすいケースについて詳しく解説します。

新しい家族を検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね!

猫と犬の同居は可能?

  猫と犬の同居は可能?

猫と犬が同居できるかどうかは、その子の性格や相性によって異なります。

もちろん、お互いに心を許し、家族として仲良く過ごすこともできますが、皆さんの愛猫や愛犬が必ずしも仲良くできるとは限りません。

たとえば、猫と犬の年齢差が大きい場合や犬種、猫種、育った環境などによって相性は大きく変わってくるでしょう。

猫と犬の同居は、愛猫・愛犬の性格や年齢などを考慮し、お互いが安全で幸せな生活ができるか考えた上で慎重に検討することが大切です。

猫と犬の習性・性質の違い

  猫と犬の習性・性質の違い

猫と犬は、習性や性質が大きく異なります。

猫と犬を同居させるためには、それぞれの習性・性質を理解した上で迎えることが大切です。

環境が十分に整っていないと、問題行動やストレスによる体調不良などの原因になることも。

また、成猫や成犬が子猫・子犬を攻撃してしまう例もあるため、お迎えしたばかりの段階では新入りをケージに入れるなどの対策が必要です。

以下では、猫と犬それぞれの習性や性質について詳しく解説します。

活動時間

犬の場合は、夜に寝て昼に活動する子がほとんどで、基本的には飼い主さんの生活リズムに合わせることができます。

一方猫は、薄明薄暮性で餌となるネズミなどの小動物が活発になる夕暮れや明け方などの薄い暗い時間帯に活動する子が多いようです。

ブラッシングや爪切りなどのケア

犬の場合、ブラッシングやシャンプなどのお手入れを定期的に行い、犬種によってはトリマーさんによるケアが必要な子もいます。

それに対して猫は、毛づくろいや爪研ぎで基本的なケアは自分で行います。

ただし、長毛種の場合は、皮膚病や毛球症などを防ぐために、ブラッシングやシャンプーによるケアが必要です。

運動

基本的に犬は毎日外での散歩が必須です。

しかし、猫の場合は散歩の必要はなく、室内で運動できる環境があればそれで十分。

部屋の広さよりも、高さを活かした上下運動が必要なため、キャットタワーやキャットウォークを設置することが大切です。

スキンシップ

群れで生活する性質がある犬は、飼い主さんとのコミュニケーションを大切にする動物です。

犬にとってのスキンシップは、仲間である飼い主さんとの信頼関係や絆を深める行為であり、積極的なスキンシップを好みます。

一方、猫は気分が乗らないときのスキンシップを嫌がります。

無理やり撫でたり抱っこされたりするのを嫌うため、基本的には猫が飼い主さんに甘えてきたときだけ構うようにしましょう。

縄張り意識

先述の通り、犬は群れの中で生きる動物なので自分ではなく、群れの縄張りを守る習性があります。

犬が敷地内に知らない人が入ってきたり、来客がきたりすると吠えるのは、群れの縄張り(家の敷地)を守るための本能なのです。

つまり、犬自身だけでなく飼い主さんやその家族などの仲間が生活している家そのものを守ろうとします。

しかし、猫は単独行動で生きる動物なので、自分のお縄張りを守ります。

犬とは異なり、自分の寝床や普段使っているキャットタワーなど、自分が行き来する場所だけが猫の縄張りです。

におい

ペットのニオイには、排泄物と体臭の2つの要因があります。

猫は自分で毛づくろいするため、体臭はそれほど気になりにくいのが特徴です。

反対に犬は、自分で身体をキレイにすることができないため、体臭が少ない犬種であっても、しっかりケアをしてあげないとニオイが出てきてしまいます。

飼い主

猫と犬の生活環境の違い

  猫と犬の生活環境の違い

猫と犬は、もともと共通の先祖から分岐して進化を遂げた歴史があります。

猫と犬の共通うの先祖は森で暮らす小さな肉食獣でしたが、猫の先祖は森に残り、犬の先祖は草原で暮らすようになり、それぞれの進化をたどってきました。

この違いが、猫と犬の習性や体の構造に違いを生み出したのです。

猫と犬の違いをしっかりと理解し、それぞれに適した生活環境を用意しましょう。

猫は高さ・犬は平面

犬は平面で生活するため、ある程度広さが必要ですが、猫は広さよりも高い場所を必要とします。

そのため、キャットタワーやキャットウォークなどを使って立体的に動けるような環境にしてあげることが大切です。

犬はペットシーツ・猫は猫砂

基本的に犬はペットシーツで排泄しますが、猫は猫砂で排泄します。

犬によってはお外で排泄する子もいるため、トイレが必要ない場合もあるでしょう。

「猫もペットシーツじゃダメなの?」と思う方もいるかもしれませんが、猫は敵から身を守るために自分の排泄物を砂で隠す習性があるため、猫砂の方が適しています。

また、猫は本能的に砂の上で排泄するため、室内に猫砂を置いておけばそこがトイレであることを自然と認識してくれるはずです。

飼い主

トイレトレーニングはワンちゃんよりも猫の方が簡単かも!

同居が上手くいきやすいケース

  同居が上手くいきやすいケース

猫と犬は習性や性質が大きく異なります。

ニオイや身体の大きさが違うので、警戒するのは当然ですが、以下のような場合は同居が上手くいきやすいかもしれません。

猫が先住・猫が新入り

猫は単独行動を好むため、ほかの猫や動物と一緒に生活するのは苦手です。

しかし、猫は犬と異なり、高いところに登ることができるため、同じ空間で生活しても上手く共存できる場合が多いようです。

犬を迎える場合は、キャットタワーやキャットウォークなどを設置し、その上にベッドや毛布を置いてパーソナルスペースを用意してあげましょう。

犬が先住・子猫が新入り

先住犬がいる場合は、子猫を迎えると同居が成功しやすい傾向に。

とくに、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなどの大型犬は愛情深い性格のため、飼い主さんと一緒に子猫の面倒を見てくれることもあります。

また、子猫の「社会化期」は生後2〜9週齢で、この時期にほかの動物と触れ合ったり、コミュニケーションを取ったりすると社交的な性格になりやすいです。

ただし、狩猟本能が強いハンタータイプの犬種の場合は、返って逆効果になることもあるため注意が必要です。

子猫と子犬を同時に迎える

最もお互いを受け入れやすいのが、社会化期の子猫と子犬を同時に迎えることです。

外部からの刺激を受け入れやすいので、仲良くなりやすい傾向に。

ただし、同じように歳を重ねていくため、子猫・子犬の頃のしつけやシニア期に入ったときの医療費や介護が重なる可能性があること理解しておきましょう。

同居が失敗しやすいケース

  同居が失敗しやすいケース

猫の年齢や持病の有無によって、同居が上手くいかないケースもあります。

先住猫が高齢の場合

シニア猫は、環境の変化にストレスを感じやすいです。

そのため、ストレスから持病が悪化するなど不調の原因になることも。

犬に関わらず、新しい家族を迎える場合は、先住猫が健康であることを前提とし、7〜8歳ごろまでに迎えるのが理想です。

犬を迎える前に健康診断を行い、少しでも不安がある場合は諦めた方がよいでしょう。

猫に持病がある場合

先住猫に持病がある場合は、新しい家族の存在がストレスになりやすいです。

ストレスによる免疫機能の低下や健康に悪影響を及ぼすことも。

また、医療費や労力も増えるため、飼い主さんにとっても負担が大きくなります。

猫と犬を同居させるときの注意点

  猫と犬を同居させるときの注意点

猫も犬も1日の多くを寝て過ごします。相性が悪いと、十分な睡眠がとれずストレスが溜まったり、喧嘩の原因になることも。

ここでは、猫と犬が快適に暮らすために飼い主さんが気をつけるべきことをご紹介します。

先住を優先する

ごはんやおやつ、遊ぶときなどは先住を優先することが大切です。

先住の子を優先することで、新入りの子に対する嫉妬を和らげることができます。

食事やおやつを与える場所は別々に

猫と犬では、必要となる栄養素が異なります。

食事を与えるときは、猫と犬がお互いのごはんを食べてしまわないように注意しましょう。

反対に犬がキャットフードを食べてしまった場合も、ドッグフードよりも豊富に含まれるタンパク質雨あ塩分により、腎臓に負担がかかってしまいます。

食事を与えるときは、間隔を離したり、別室で与えたりするなどの配慮が必要です。

それぞれの専用スペースを用意する

猫も犬も縄張り意識が強い動物です。

仲良く過ごすことができても、単独行動を好む猫と集団行動を好む猫ではリラックスできる場所が異なります。

それぞれに、相手が侵入してこない自分だけのリラックススペースがあることが理想です。

猫の場合はキャットウォークなどの高い場所を用意し、ゆっくり休めるスペースを確保しましょう。

犬は静かで落ち着ける場所を好む傾向にあるため、クレートやハウスを用意するのがおすすめです。

飼い主

去勢手術をする

猫も犬もオスは縄張り意識が強く、去勢手術を行わないと攻撃的になることがあります。

とくに、先住猫がオス猫で去勢していない場合、新しく迎えた子を全く受け入れず一向に仲良く慣れないことも。

新しい家族を迎えるときは、去勢手術を行ってから同居させましょう。

ゆっくり慣れさせる

新しい家族を迎えたら、すぐに対面させず違う部屋で数日間様子を見て徐々に慣れさせるところから始めましょう。

その後、お互いのニオイがついたおもちゃや毛布を嗅がせて、ニオイの交換を行います。

慣れてきたら、ケージ越しに短時間だけ対面させましょう。

どんなにフレンドリーな子でも、最初から対面させるのは怪我のリスクもあり大変危険です。

早く仲良くしてもらいたい気持ちをグッと抑えて、徐々に慣れさせていくことが大切です。

まとめ

まとめ

今回は、猫と犬の同居について解説しました。

猫と犬を同居させる場合は、それぞれの習性や生活環境にどのような違いがあるのか学ぶところから始めましょう。

可能であれば、お迎えする前に相性を確認できると安心です。

ストレスから体調不良になったり、問題行動につながったりすることもあるので、同居する前に正しい知識を学び、細かなところまでしっかり配慮してあげてくださいね。