トルコが「猫に優しい国」というお話は、知っている方も多いのではないでしょうか。
みけぽん
猫に優しい国ってほかにもあるの?
実は、猫に優しい国はトルコだけじゃありません。
今日は、猫に優しい国3選とその理由について詳しくご紹介します。
猫に優しい国3選
昨今、日本ではコロナ禍の影響によるライフスタイルの変化や人気猫種の流行、飼育のしやすさなどから、「猫ブーム」で猫を飼う人が増えています。
そんな日本も、世界全体の中では猫好きが多い国だと言えるでしょう。
しかし、猫ブームが引き起こす背景には、飼い主に手放され行き場を無くす猫や、新しい飼い主が見つからず殺処分されてしまう猫が多くいるのも現状です。
一方で世界には、そもそも殺処分場がない国や政府や街をあげて猫と共存する国もあります。
トルコ
トルコ大都市にあるイスタンブールは「猫の都」として知られています。
イスタンブールでは、日本でいう「地域猫」と呼ばれる飼い主が決まっていない犬や猫が路上やカフェ、公園などにたくさんいるようです。
カフェで椅子に座ろうとしたら「猫が先に座ってくつろいでいた!」なんてこともあるほど。
街の人たちも、その様子を嫌がることなく、むしろ温かく見守りながら生活し、猫は人通りが激しい場所でも警戒することなく、堂々とくつろぐことができるのです。
実際にトルコに住む人は犬や猫についてこう話します。
「イスタンブールの人々や、政府は犬や猫を大切にしています。路上で生活する犬や猫たちには、街をあげてごはんや水を与えることはもちろん、定期的な予防接種や狂犬病ワクチンを接種したり、猫が安心してくつろげる寝床を用意したりします。もちろん、避妊・去勢手術をすすめる活動も行います。トルコには、野良犬・野良猫用の救急車もあるので、ぐったりしている犬や猫を見かけたら、すぐに駆けつけたりいかけた人が病院に運んだりすることも珍しくありません。」
トルコの街では、至るところで犬や猫が自由気ままに生活し、街をあげて動物たちとの共存を実現しているのです。
また、一般的にゴミの分別がないトルコでは、30度を超える日々が続いても、野良猫や野良犬が退治してくれるため、害虫やネズミなどをほとんど見かけないようです。
飼い主
そんなところも人間と猫が共存できる理由なのかも!
スイス
スイスは「ペット先進国」と呼ばれる国で、動物たちがストレスのない生活を送るための配慮を大切にしています。
スイスの動物保護法は、世界で最も厳しく「動物を扱うときは、動物の尊厳、生来の価値を尊重しなければならない」と定め、憲法レベルで動物たちの尊厳を守っています。
つまり、スイスではこの規定により、犬や猫の品種改良や皮膚・被毛を染めるといった、本来の生態にそぐわない行為を禁止し、ありのままの姿や生態を尊重しているのです。
こうした国の定めにより、スイスでは猫の自由と自主性が尊重され、猫がのびのびと生活できる環境が充実しています。
スイスの街のアパートやマンションでは、近所の窓や玄関を繋ぐ猫専用のハシゴをよく目にします。
猫のハシゴは、ヨーロッパ全域で見られますが、スイスは特に多いようです。
これは、スイスの動物愛護法により「猫を飼う場合は、毎日人と接したり、ほかの猫が目に入ったりするようにしなければならない」と定められているから。
猫の完全室内飼いが推奨されている日本とは対照的に、スイスでは猫に行動の制限をかけず、自由に家と外を行き来できるようにするのが当たり前。
ほかの猫と自由にコミュニケーションを取れるよう、猫の自由と自主性が尊重されているのです。
飼い主
スイスでは、飼い主がいない犬や猫たちが幸せに暮らすための「ティアハイム」と呼ばれる動物保護施設が存在し、殺処分場は存在しません。
イギリス
日本が江戸時代真っ只中、イギリスではこの頃からすでに動物愛護が始まっています。
子供の法律よりも早く、動物に関する法律ができたとまで言われており、
- 畜産動物保護から始まった最初の動物保護法「マーティン法」・・・1822年
- 世界最古の動物愛護団体「王立動物虐待防止協会」・・・1824年
(飼い主の飼育放棄や虐待を取り締まる「アニマルポリス」と呼ばれる専門機関)
と、日本ではまだ刀を持っていた時代に、イギリスではすでに動物虐待防止協会がができているのです。
そんなイギリスでは、90年以上も前から正式な「猫の公務員」が存在しています。
具体的には、財務省や首相官邸などの機関で飼われており、「ネズミ保護長」という名目で公務員として雇われているようです。
ネズミ保護長に就任した猫は、人間と同じようにお給料をもらい、定期的な健康診断も受けているのだとか。
業務内容は、ねずみ取りだけでなく、来客対応やメディア出演など多岐に渡ります。
2011年からネズミ保護長を務めるベテラン公務員の「ラリー」は、アメリカの前大統領、オバマやトランプとも挨拶を交わした優秀な猫。
X(旧:Twitter)では、ラリーのアカウントが存在し、ちょっぴり毒舌なツイートが度々話題を呼んでいます。
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– キャトヘルスアドバイザー
– 猫の健康管理インストラクター
– 保護猫歴10年
– 2匹の保護猫と暮らす
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